Vaioアップグレード記録 Rev0:2003/10/28
HOME PC SKI お手伝い 管理人

項目 内容
目的
現行機(1.8GHz/FSB400)でもVideo編集にはまだ性能不足。静音性も今一歩のところに、VAIOの旧機種(1999年製PCV-R71)の本体を入手できたので高性能と静粛性を狙ってのPentium4(FSB800) + ATXサイレントタイプ電源へのアップグレードです。
*改造するとメーカ保証外になります。
条件 アップグレードに際しての前提条件は以下です。
・ビデオ編集のためのPentium4/FSB800最新高性能CPU組込みと静音化。
・OSアップグレード(Win98→WinXP Pro OEM版)
・モデム、PCカード、拡張用5'ベイは使用せずTVキャプチャ/DV編集ボードはCanopusを流用。
・前面パネルのAVコネクタ、iLink、USBコネクタは可能なら使用。(必須ではない)
部品 交換部品と個々の部品選択の概要は以下のとおり。
マザーボード、電源、TVキャプチャボードはVAIO専用から標準品にアップグレードです。
交換部品
PCV-R71 PCV-R71アップグレード 備考
CPU Pentium(R)III600MHz Pentium4 2.6C GHz 新規
Mother Board
(チップセット)
VAIO専用Asus P2B-AE
(MicroATX/440BX)
MSI 865GM2-ILS
(MicroATX/865GE)
新規
Memory 128MB
(SDRAM)
1GB(512x2)
(PC3200/DDR400-SDRAM)
新規
CPUファン なし alpha+PanaFlo FBA08A12L2EX 流用
グラフィック ATI RAGETM 128GL 16MB
MatroxTM G550 32MB
流用
ハードディスク SeagateST327240A
約27GB(Ultra ATA33)
DeskstarIC35L180AVV207-1
約180GB(Ultra ATA100)
新規
TVキャプチャボード VAIO専用 Canopus MTV1000 流用
DV編集ボード - Canopus DVSTorm-RT 流用
電源 VAIO専用Delta DPS150BB
EverGreen SilentKing2(12cmファン)
ATX 350W
新規
■CPUの選択
CPUはAthronも選択肢にありますがTVやDVを扱うのでIntel製でFSB800、HiperThreading対応最新CPUで価格が1万円台にはいったPentium4 2.6GHzを選択です。
■マザーボードの選択
オリジナルはASUS製のVAIO専用MicroATX。FSB800かつIEEE1394対応MicroATXマザーボードを選択します。最新MicroATXだとPC背面のバックパネルコネクタの配置が変わり筐体の加工を伴います


なお「Sony Shared Library」でインストールされるVAIO専用ソフトの一部はBIOSのDMI情報を書き換えないと使用できなくなりますが、今回は専用ソフトを使わないので問題ありません。
■メモリの選択
FSB800対応DDR400 Dual Channel動作を保証できるPC3200のメモリーを2枚実装します。
*メモリ2枚でDual Channel動作が可能になります。
■130GBを超える大容量HDD
3.5'ドライブベイは2個と少ないので大容量HDDを使用します。今回はBIOSが48bit LBA対応なので迷わず大容量かつ比較的GB単価の低い180GBを選択です。
■電源の選択
Pentium4用で、オリジナルと同じファン/電源コネクタ位置の低騒音ATX電源を探します。ATX電源は高さ方向取付がPCV-R71のオリジナル電源と異なるので取り付けブラケットの加工を伴います。また今回選択した電源は電源コネクタの位置もオリジナルと異なるので同じく電源ブラケットと筐体の加工を伴います。今回は拡張用の5'ベイを使用しませんが、使用する場合ATX電源と干渉しそうなので事前に確認が必要です。
【参考】オリジナル電源
 サイズ(高さ/幅/奥行き):100/85/150mm
 容量:100V/4A
加工 ■工具
秋葉原電気街の工具屋さんの推奨で加工にはニブリングツールを使用しました。
製造元:FUTABA TOOL
型名 :TZ-20
価格 :1500円(秋葉原市販価格)
切断 :鉄板1.2mm以下
■筐体の加工
加工前 加工後 内容
外部接続端子部 矢印部分をカットします。
マザーボード付属のコネクタ端子用プレートがはいるサイズにあわせます。
電源ブラケット 1.取付けブラケットの上面をカットします。
2.入力電源ケーブルが入るサイズにブラケットをカットします。
3.FAN通風穴の部分をカットします。
*加工前の写真はオリジナル電源と取り付けブラケットです
電源コネクタ部 - 右矢印部背面を電源コネクタがはいるサイズにカットします。

写真は組込完了時のものです
組込 ■組込みは通常通りです。特に注意点だけを以下に示します
1 メモリ メモリはDual Channel動作のため緑-赤ソケットの組み合わせで2枚実装します。
2 ファン CPU ファンは電源ファンと通風向が同じになるように実装します。
3 パネル PCV-R71のシステムパネル接続はASUS社製P3B-1394と同じです。それと同じになるようにMSI社865GM2-ILSからしステムパネルに接続します。


865GM2-ILS SystemPanel Conection
4 CD CD-Rドライブのオーディオケーブルはマザーボード側の端子に合わせて変更が必要です。
5 OS OSはオリジナルがWin98ですがアップグレード後はOEM版WinXP Proです。ドライバー関係はWinXP用をWEBよりダウンロードして使用します。
・MatroxTM G550 32MB
・Canopus MTV1000
・Canopus DVSTorm-RT
・Sony CRX120E CD-RW
結果
4年前のVAIOも「羊の皮をかぶった狼」的Pentium4最強マシンへリフレッシュを果たし、これまで使用した中ではもっとも静かで高性能なPCに変わりました。今回はATX電源の選択と取付のための板金加工が最大のチャレンジでしたが終わってみれば予想以上の仕上がりにほっとしています。
また前面パネルの電源スイッチが機能しない想定外の問題は、HOTキーと代替えスイッチで対応しました。
HyperThreadingとFSB800 DualCahnelメモリ動作
HyperThreadingは[コントロールパネル]-[プロセッサー]で、DualCahnelはシステム起動時の画面で確認できます。
騒音レベル
Power/Onしても「故障かな」と思うほどファンの音は大幅に低減されました。これに反してHDDのシーク音がやけに気になります。やはりの低騒音PnaFlow(8cm/1800rpm)のCPUファンとSilentKing2電源の12cm大口径ファンの効果が大と思われます。
温度
システムとCPUの温度はこのページを作成中で以下です。画像をMPEG変換中でもこれより+3℃程度の温度上昇なので特に問題は見当たりません。
System Temperature:37℃
CPU Temperature :47℃
HOTキーシステム起動
パネルの電源スイッチが機能しないためBIOSの設定でHOTキーによるキーボードからのシステム起動を実行中です。スイッチそのものは正常にON/OFFしているので原因はスイッチとマザーボードの相性のようにも見えますが、別のPCのスイッチで代用すると問題なく起動できます。オリジナルのスイッチの使用をあきらめて、HOTキーが使用できない状態ではPC前面のiLink端子位置に実装した仮のPWR/Onスイッチ使用しています。(写真参照)

システムパネル


仮PWR/Onスイッチ(右端)
CD-Rドライブ
CRX120Eは今となっては書込4倍速と遅くDVDも読めないため、当面ノートPCと兼用で手持ちのポータブルPanasonic KXL-CB20AN(16倍速書込/DVD読込可)をUSB2接続で使用します。オリジナルドライブはOSなどのインストール用になります。
■仕様比較
 アップグレードによる仕様の比較表は以下です。
PCV-R71 PCV-R71アップグレード 備考
CPU Pentium(R)III
600MHz
Pentium4
2.6C GHz
新規
Mother Board VAIO専用Asus P2B-AE
(MicroATX/440BX)
MSI 865GM2-ILS
(MicroATX/865G)
新規
Memory 128MB
(SDRAM)
1GB(512x2)
PC3200/DDR400-SDRAM)
新規
システムバスクロック 100MHz 800MHz
拡張メモリースロット DIMMスロット×2 DIMMスロット×4
グラフィック ATI RAGETM 128GL 16MB
(AGP 2×モード対応)
MatroxTM G550 32MB
(AGP 4×モード対応)
ハードディスク SeagateST327240A
約27GB(Ultra ATA33)
DeskstarIC35L180AVV207-1
約180GB(Ultra ATA100)
新規
ドライブ >CD-RW(書き込み4倍速)
ソニーCRX120E
TVキャプチャボード VAIO専用GIGAポケットエンジン Canopus MTV1000
DV編集ボード - Canopus DVStorm-RT
オーディオ機能 Aureal Vortex2(AU8830)
AC97準拠
CMI9739A
AC97準拠5.1ch-S/W
内蔵モデム 最大56kbps(V.90/K56flexTM -
おもな接続端子 USB1(×2)
i.LINK (×2)
TVキャプチャボード用入出力端子
USB2(×4)
i.LINK (×1)
TVキャプチャボード用入出力端子
DV編集ボード用入出力端子
電源 VAIO専用Delta DPS150BB
専用(最大約250W)
EverGreen SilentKing2
大口径12cmファン
ATX(350W)
新規
本体外形寸法 幅220mm×高さ352mm×奥行394mm(突起物を除く)
質量 約12kg

 

[HOME] [PC] [SKI] [お手伝い] [管理人]